エッセイ

【ブラック校則はなぜ必要?】校則がある理由を4つ考えてみた。

最近よく話題になる高等学校の校則。

ブラック校則」と呼ばれる校則もあるようです。

中でも、肌着や靴下の色、髪型の指定、地毛の色が薄い生徒に対する黒染めの強制などは、

ニュースでも取り上げられています。

私自身、校則が厳しい高校に通っていた経験があり、どうしてそこまで厳しくするのか、疑問に感じていました。

例えば、頭髪に関するルールです。

男子は眉毛・耳・制服の襟にかかる長さは禁止され、ツーブロックもNGでした。

女子は眉毛にかかる場合はヘアピンで止め、肩にかかる長さの場合はヘアピンでとめ、

肩にかかる長さの場合は結かなければなりませんでした。

持ち物にも制限がありました。

携帯電話やウォークマンの持ち込み禁止、また指定されたバッグは必ず使用しなければならず、

部活動でエナメルバッグ等を使用している生徒も、プラスαで指定バッグを持って登校していました。

怒られるのは嫌だったので校則を守って生活していましたが、

卒業後、校則を守ったおかげで感じたメリットはあまりありませんでした。

むしろ、自分の子どもには校則が厳しくない学校に行かせてあげたい、と思うほどです。

思い返せば、「校則なんて必要ない」と思う3年間を過ごしていた気がします。

校則がある理由

しかし、そもそもなぜ、校則があるのでしょうか。

わざわざ校則を作るということは、何かしらのねらいがあるはずです。

理不尽な校則は時代の流れで淘汰されると思いますが、

校則が一切なくなることはないでしょう。

どこの家庭にも、その家庭ならではのルールがあるように、

集団が生活や行動を共にする上で、最低限守るべきマナーやルールは必要です。

であれば、最低限の校則は受け入れ、前向きに捉えていくしかないような気もします。

それに、自分の子ども達にも、校則のせいで進路選択を制限させたくありません。

私なりに、校則がある理由について考えてみました。

集団生活を送る場だから

先述の通り、どこの家庭にもその家独自のルールがあると思います。ちなみに、

「家に帰ったらまずお風呂」

「ご飯を食べるときはテレビを消す」

「子どもの睡眠時間は最優先事項」

我が家にはこういったルールがあります。

それと同じで、高校という集団生活を送る場においても、

ルール(つまり校則)が必要だ、ということです。

勉強を頑張りたい、学校行事で盛り上がりたい、部活動で活躍したいなど、

義務教育ではない高校に入学した子ども達には、さまざまな目的があるはずです。

「高校では自由に何をしても良い」という環境だと、誰かしらの迷惑になってしまいそうです。

勉強したいのに授業中騒がしいとか、部活を頑張りたいのに遊んでいる人がいて集中できないとか。

アルバイトや友達との時間を大切にして、高校生活を楽しみたい人もいるでしょう。

いろんな考えの高校生が集まる中で、少しでも気持ちよく生活するためには、

お互いのことを理解し合って、守るべきルールを設ける必要もありそうです。

規範意識を育てるため

校則というルールを設け、それを守る過程で、

規範意識を持たせようという意図もあるかと思います。

文部科学省が各都道府県に出した通知にも、

子ども達の規範意識を養うように、という内容が書かれてありました。

人としての道徳であったり、法律などのルールを守る意識は大人になってからも必要で、

高校生までに規範意識を持つことはとても大切です。

守るべきルールがないと、規範意識が育つはずがありません。

先生が仕事をしやすくするため

細かいルールを設けることで、学校の先生が仕事をしやすくする意図もあるかもしれません。

生徒の行動や服装に制限をかけることによって、

問題行動を抑制したり授業に集中できるようにしたり、というねらいが想像できます。

高校時代、同じ部活に所属していた友人がツーブロックにしてきて、

髪型なんか気にしているから練習に集中できないんだ!

と怒られていました。

携帯電話を持ち込んでいるのを見つかった友人も、

関係ないものを持ってきているから授業に集中できないんだ!

と言われていました。

間違っているとは思いませんが、100%正しい意見とも言い難い微妙なところです。

練習に身が入らない部員がいることは、顧問の先生からすれば迷惑なことでしょうし、

授業を聞いていない生徒がいれば、先生も授業をしづらいでしょう。

でも、制限をかけることで集中できるとも限りませんよね・・・。

学校の評価を上げるため

あなたは進学する高校を選ぶとき、どんな基準で選びましたか?

学力や偏差値、通学にかかる時間、設備の充実さなど、いろいろな基準が考えられます。

その中で、「学校が荒れていないか」といったことも気にしたのではないでしょうか。

実際に通ってみないとわからないこともありますが、

なんとなく髪型や服装が整っている高校生を見ると、いい学校なんだなという印象を受けます。

大学や専門学校、企業だって、各学校にどんな生徒がいるのか気にしているでしょう。

校則をきちんと守っているというのは、ひとつの指標になるのではないでしょうか。

「校則を守らない生徒が多い高校=荒れている、進学・就職後もルールを守らない」

という印象を受けなくもない気がします。

少子化が進む中、特に中学生からの評価は、学校存続に関わる大きな問題に違いありません。

校則の意義は一長一短

なぜ校則があるのか、4つの理由を考えてみました。

校則はなければ困るものですが、厳しすぎても困ります。

誰にも迷惑をかけることがなければ、髪型や持ち物などを制限される理由はないのでは?とも考えてしまいます。

ただ、規範意識を養うなど、校則を守ることを通して成長できる部分もありそうです。

世の中には、法律によって制限されるルールもあれば、

人々の道徳心や思いやりによって守られるルールもあります。

日用品の買い占めや転売、施設によっては禁止されている場所取りなど、

規範意識に関わることが実は多いのではないでしょうか。

私自身、ルールを完璧に守っているかと聞かれると自信はありませんし、

校則も前向きに捉えることができれば、自分の成長につながっていいたのかもしれません。

校則がなくなることがないのであれば、捉え方を変えて自分の成長の糧にしてみると良いのでは?

しかし、理不尽なブラック校則は改善されるべきだと思います。

現役高校生は、生徒総会などを通して自分の意見を発信してみましょう。

何かを変えるきっかけになるかもしれません。

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